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2013/07/01

難解な教科内容×チーム学習

Tweet ThisSend to Facebook | by:望月

7月に入りました。

奄美は梅雨明けだそうですが、
京都はまだちょっと先のようです。
いかがお過ごしでしょうか。

さて、少し前の話になりますが。。

福山大学の研究会(6/4)に参加させていただきました。

駅前にいきなり福山城が現れて、びっくりでした。

アクティブラーニングのための教室で行われました。
議論が白熱して止めるのが難しかったです。
先生方の熱意を肌で感じました。

研究会のテーマは

  「チーム学習とは?」

でしたので、
これまでの経験をお話させていただきました。

そこででてきた先生方の疑問は

 「難しい教科内容を、
 チーム学習という形態で学べるようにできるのか」

というものでした。

このような疑問は、多くの先生がお持ちだと思います。

そこで改めて紹介させていただきたいのは、
京都レッツラーン大学校の設立準備事業における、
同志社大学での取り組みです。

ここでは「CMOSアナログ回路」について
学んだことのない工学部の学生さんたちが、
専門家による直接指導を受けずにチームで学んでいく
という試みがなされました。

  「CMOSアナログ回路」って何??

という状態のかたも多いと思いますが、
いろんなところで解説されています。

▼ 例えば・・・
谷口研二著「CMOSアナログ回路入門」見本
「CMOSアナログのいまさらでも聞きたい!」
「10日間でCMOS回路の基本を勉強しよう」

要するに、省エネ・低コスト化を実現させる
半導体回路の一種、のようです。

私たちの家電生活を支える技術ですから
重要な領域ではないでしょうか。

しかし、明らかに難しそうな領域です。
それを専門家による直接的な指導が無い状態で
学ぶことができるのか?と
実験当時は誰もが半信半疑でした。

しかし、結果として、
一人もリタイアすることなく学び通しました。

このような領域の学習を成立させるために、
ある条件の達成が重要なポイントになっていました。

それは、

・動画レクチャーで事前学習をする
・わからないところを明確にしておく

というものです。

カーンアカデミーのサルマン・カーン氏が唱える

  「自宅で講義、教室で宿題」

という考え方に似ていると思います。


サルマン・カーン著,三木俊哉訳
「世界はひとつの教室 
『学び×テクノロジー』が起こすイノベーション」
ダイヤモンド社


これを完了させてからチームで集まり、
分からない点を出し合うところから初めます。

そして、みんなで知恵を出し合って解決したり、
ときに他のチームに聞いてみたり、
学習サポーター(専門領域で学ぶ他大学の学生)
に質問したり、
スカイプで質問したりしながら解決していきます。

さらに、
学んだことを他のチームに説明し、
次の予定を宣言します。

ですから、必要なものとして

・他のチーム
・課題をすすめるための役割(司会、記録、報告等)
・進め方のガイドライン
・質問するための手段(今回は掲示板やスカイプ)
・最終課題(今回は回路設計)
・問題が共有しやすい材料
(今回の場合は設題や回路図の拡大コピー)

があれば、高度専門領域の知識・技能でも
チームで習得することができる、
ということがわかりました。

よかったら、ぜひ、トライしてみてください!


▼ 当時の様子を動画でご覧ください
Video streaming by Ustream

▼ これらを整理して発表した論文等

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