2010年7月20日の運営委員会(キャンパスプラザ京都)にて
研究助成基金に採択された先生方に贈呈されました。
研究助成金贈呈式
採択された3件の申請内容は以下の通りです。
2011年3月に行われる予定の 総会 にて
研究成果報告会 を行う予定です。
みなさま、総会に是非お越しください!
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■ タイトル
鍼灸専門学校における初年次教育の実態把握とその学習指導の開発
■ 申請者 河井 正隆(かわい まさたか)
所 属:明治東洋医学院専門学校
ILD個人正会員,運営委員
■ 研究目的
初年次教育は「学生の中退率抑制や学生の"成功"に有効な教育プログラムであることが評価」され,世界で,そしてわが国でも多くの大学で導入され始めている。その背景には,高等教育のユニバーサル化,つまり多様な学生の入学とともに卒業時の質的保証が求められ,入学者のドロップアウトを防ぎ,学業を成功裏に導くプログラムへの期待や評価が高まっている,とされる(『初年次教育学会設立趣意書』)。
これは大学教育の議論ではあるものの,大学以上に多様化した学生を抱える専門学校教育ではなおさら,初年次教育の必要性はより高いものと思われる。
そこで本研究では,次の二つを目的とする。第1に,マクロの視点で,(社)東洋療法学校協会加盟校(約50校)に対して,初年次教育の考え方や内容,問題点などを質問紙調査で把握する。そしてその結果を踏まえ,第2に,ミクロの視点で学習指導の開発を行う。具体的には,本校で実施している専門基礎科目(例:解剖学)の授業実践を勘案し,より効率的・効果的な初年次教育の学習指導を開発する。
■ 研究方法
(1)調査の実施:(社)東洋療法学校協会加盟校の専門学校約50校へ郵送による質問紙調査を実施。事前に調査協力を得られた学校に調査票を送付(記名方式で調査)。回答者は,初年次教育のカリキュラム作成に関わっている代表者に依頼。実施時期は平成22年8月を予定。
(2)初年次教育の分析・検討:得られた結果をもとに,専門学校教育における初年次教育のありようを整理し,現状を分析する。
(3)学習指導開発の取り組み:上記で得られた知見を参考に,本校の専門基礎科目(例:解剖学)を題材に,初年次教育における学習指導の開発を行う。その1つとして,ブレンディッドラーニングを活用した協調自律学習を下敷きとする学習指導の開発を行っていきたい。
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■ タイトル
高等教育機関むけの「チーム学習」普及のためのパンフレット制作
■ 申請代表者 長尾 尚(ながお たかし)
所属 大阪信愛女学院短期大学
ILD個人正会員,運営委員
■ 共同研究者
氏名 奥田三郎 おくだ さぶろう
所属 大阪私学教育情報化研究会顧問(元大阪国際大和田中学高等学校校長)
氏名 市川隆司 いちかわ たかし
所属 大阪信愛女学院短期大学
ILD個人正会員,運営委員
■ 研究目的
現在実践中の教育方法・技術論における教授方法の枠組みの明確化を行うことで、今後、多様な授業においてでもチーム学習の手法が利用可能し易くなることをめざしたい。授業担当者の仕事が、講義型の場合とどのような違いがあるのかを分かりやすく提示する。また学習支援システムをどのような意図で、どのような場合に利用して学習者の学びを支援しているのかについても分析を行う。学生の感想などもまとめて紹介したい。
■ 研究方法
現在まで継続してきた「教育方法・技術論」の授業記録を整理することで、教員(教員チーム)が受け持つ作業内容を明らかにする。教員の仕事と学習者の作業を時系列に並べて整理する。学習支援システムも含めた知識時代の学習環境の枠組みを示しながら、これまで講義形式で行ってきた授業をチーム学習に一部、置き換えて実施していく場合の方法を提言したい。
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■ タイトル
初年次における自律的な英語 Writing 授業の共同開発
■ 申請代表者 田中 美和子(たなか みわこ)
所属 京都ノートルダム女子大学(非常勤)
ILD個人正会員
■ 共同研究者
東郷 多津(とうごう たづ)
所属 京都ノートルダム女子大学
ILD個人正会員,運営委員
■ 研究目的
汎用性の高い自律学習の学習指導開発
■ 研究方法
授業開発と学会活動による自律的な授業実践の普及活動