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2014/02/21

【学習開発技術講座】講義の一部書き起し公開

Tweet ThisSend to Facebook | by:望月

「 5回シリーズ 学習開発技術講座 」

無事終了いたしました。

ご参加いただきましたみなさま、
ありがとうございました。

3回目は、

「 自分で情報を集めながら知識・技能を
  習得できるようにするためには? 」

ということをテーマにしながら、
学習を共時的(空間的)に捉えて
教材を開発し、演習を行いました。



4回目は、

「 自分で目標を選んで学ぶためには? 」

ということをテーマにしながら、
学習を経時的(時系列)に捉えて
目標リストをつくり、演習を行いました。



そして、最終回は、

「 授業・講座の魅力をさらに高めるためには? 」

ということで、これまでに学んだことを活かしながら
オリエンテーションを想定した説明を行い、
さらに魅力的になるようにアイデアを出し合いました。
授業について説明を行う代わりに、
卒論の中間発表のように、
講座で学んだことを説明するかたもいらっしゃいました。

今期は、1期よりも演習中心で、
トライアウトを行いながら改良していきました。

また、実際にビデオ撮影を行い、
そこから記録を起こす等の演習も任意で
取り組まれました。


そして、ここで、
開発スタッフにとっても印象的な出来事が。

それは西之園先生の学習設計モデルである
「MACETOモデル」が更新されたということです。

今回は、その部分に関連する講義の書きおこしを
一部公開致します。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

==============

【 4回目の講義にて 】

教育はデータで語ることが非常に不得意な分野なんです。
教育は言葉でつくってきたんです。
理念があってね、教育関係っていうのは、立派な言葉ばっかしですわ。
しかし、それに対応する実態がいない。

工学系だったらね、こっちの実現しているやつが答えですから。
途中で間違っていたら、がらっと壊れるわけですわな。

皆さんの中で合意できるコンセプトを、というか自分のコンセプトが相手に理解してもらえるかどうか。
それで判断してください。

それで、やっぱおかしいわってなったら変えたらいいですよ。
どんどんかえたらいいんです。

私は自分のモデルをつくっているんですけど、MACETOモデルって言ったんだけど、どうもこれ、落ち着き悪いなあって、感じがしているんです。

(中略)

今日は時間の流れで授業をみることがテーマです。


前に、MACETOモデルでやりましたのは、空間的な構成です。
時間軸を無視した時に、一体この授業はどういう形でできているのか。

テーブルの配置が、いま、こうでしょ?
これも一つの空間ですわな。時間は関係ない。

一つ重要なのはね、前書いていたのに、
これ忘れていたわ〜っていうのがあって、
それは「制約」です。

constrain ってやつです。

これが非常に重要な機能なんですよ。
コストってあったんですけど、これ budget 予算ですね。
これがありますんで、そこのところを前提にしないと、また、合意がとれないんですわ。

これが非常に重要な技術的な専門性なんです。

だから、家を設計した時に、敷地これだけしか無いですとかね、予算ここまでなんですとか。

(中略)

空間的な構成っていうのは、授業が始まる前に予定できますのでね。
このときにはこんなのを使おうとか、こういうような準備をしておこうとか。
まあ、だいたい授業前に予定できます。

【 最終回の講義にて 】

(これまでは)MACETOモデルで
『E』を挟んでいたんですが、

他の本
(OECD教育研究革新センターの「学習の本質」)
を読むと、

『Learning Environment』

いわゆる『学習環境』という意味で使っていたので、
紛らわしいと思って、あえて変えたんで、
前にお配りしたやつを修正しておいてください。



大事なのは制約があるということです。

時間、予算、施設、設備、
こういったところに必ず縛りがありますから、
これを忘れたら設計できません。

設計には必ず制約があります。
どんないい建築物を造ろうとしても、
必ずこの制約があるわけです。

この制約の範囲内にあるのが設計です。


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