京都高大連携研究協議会主催 「
第9回高大連携教育フォーラム」
というイベントの、第3部分科会 「表現技法」 にて、
コーディネーターの京都精華大学・筒井先生にお声掛けいただき
報告者として参加させていただきました。
しかし、「報告」で終わらせてしまうより
体験したり、みんなで考えたりできるようにしようということで、
コーディネーターの京都精華大学・筒井先生と、
ILD会員さん(京都橘高校・長谷川先生)と、
スタッフ(ILD望月,ILD日高)とのコラボでワークショップをしました。
例年、とても人気のある分科会だそうで、
30名の定員を60名に拡大して、満員御礼でした。
ありがとうございました!


この「表現技法」の分科会は、
社会人基礎力の中でも重要項目となるコミュニケーション能力を高めるため、
国語科に限らずどの領域でも重視されている言語活動などの表現活動を
どのように充実させるか、
というところに関心の焦点があるとのことですが、
こうした 「正解なき授業」 は
かなり熱心に取り組んでいらっしゃる先生であっても
どうするべきか悩むところの少なくない授業です。
このようなときの、報告のあり方 として、どんな展開がいいのか、ということをよく考えます。
「こうやれば効果的ですよ」 と報告しても
「あなただからできるのでは」 と一蹴されることが多いように思います。
そこで、参加される方々の経験を活かしたデザインにしました。
ベストプラクティスをお土産にするのではなく、
自分たちで出し合った知恵がお土産になります。
また、どうすれば知恵が集まるかという方法についても、
お土産になったらいいなと思ってデザインしました。
では、今回のワークショップでは、
どんなことについて
どのように知恵を出し合ったのか
について、少し記録しておきたいと思います。
● 「どんなことについて」今回のテーマは
「生徒同士が協力し合うことで説明力を高める方法」 に
設定しました。
京都橘高等学校の長谷川先生に、情報科での実践を報告していただきました。
そこでの問題は、
文章を教師がなおすことは簡単だが、それでは力がつかない。
生徒同士が主体的に学んで力をつけてほしい。
しかし、成果として提出された文章を見ても、
あまり能力が高まっているように思えない!
お互いの力を活かし合っていない!
というものでした。
● 「どのように知恵を出し合ったか」長谷川先生が、生徒さんの作品を見て、
「もっとこうなってほしい!」という
「改良リクエスト」を明示し、
指導案を分解したカードを使って
授業者の展開の流れを一旦壊し、
並べ替えたり入れ替えたり追加したりできるようにしました。たとえるならば
一級建築士が住人のニーズに応えてリフォームする
「劇的ビフォーアフター」という番組のような
作業になります。
カードに分解しておくと、
一部をマイナーチェンジするだけではなく、
大胆に改良しやすくなります。
* * * *
こうして最後に、2組のチームから、
それぞれの提案をシェアしていただきましたが、
予想以上にいろいろ組み替えてくださっていて
興味深かったです。

いつかここで得られたことがヒントになって
長谷川先生がリフォームした授業に取り組まれ、
参加された先生方がアイデアを実践されることがあれば
うれしく思います。