毎日暑い日が続きますね。
学校の先生方は、成績をつけたり大変な時期でしたね。
(大学はこれからですね)
体調等くずされていないでしょうか。
一区切りついて、休む間もなく、
さらによい授業や研修にするために
すでに準備をすすめられているかもしれませんね。
そんなことの一環で、
「授業や研修でipadを効果的に使う方法が知りたい」
というお声を時々伺います。
使い道は大きく分けて二つあるのではないかと思います。
ひとつは、レクチャーや学習のために使う方法で
もうひとつは授業や研修そのものを記録するために使う方法です。
今回は、あまり紹介されていない後者の使い方について
触れてみたいと思います。
* * *
「記録するなら写真や動画とったりするだけで十分だ」
と思われているかたも多いかもしれません。
そうですね、ipadには
写真や動画の記録や、音声録音ができるという
強みがあり、それらによって、
授業や研修の変容を記録することができます。
しかし、たとえば、そこに
「改良する」という目的が加わったら、
それ以上の情報が必要ですよね。
記録者の解釈です。
■ 改良のために写真に解釈を加える
なぜその場面を撮ったのか。
記録者は何を写し取ったのか。
たとえばその日の内に
授業や研修のコンテンツが修正されるのであれば
記録の解釈を加える必要はないでしょう。
しかし、数日たつと忘れてしまいませんか??
あれ? この写真はなんだったっけ?
みなさんならどんな方法で
このような状態を防いでいらっしゃいますか?
付箋紙にメモしたり
ノートにメモしたり。。
メモをとることが多いのではないでしょうか。
パソコンで入力する人もおられるかもしれませんね。
でも、慣れていないとタイプミスをしたり
結構時間がかかってしまって、
結局「手で書いたほうが速い」となることもあります。
その場で撮った写真に手書きでメモをすることができたら
迅速に、かつあとで見返してみてイメージしやすく
メモをとることができそうですよね。
ipadはそれを可能にします。
■ おすすめのアプリ
ipadを購入したらすぐに写真と手書きメモができるのかというと
そうではありません。
それを可能にするアプリをダウンロードする必要があります。
アプリをダウンロードする方法がわからない場合は、
▼次のページが参考になると思いますので、ご紹介します。
※ 日経BPというアプリをダウンロードする方法が書かれていますが
今回紹介するアプリを起動させるためには
日経BPのアプリが必須というわけではありません。
ipadをインターネットに接続するための
設定の方法から知りたい場合は、
▼次のページが参考になると思いますので、ご紹介します。
※ 紹介したページは「フレッツ光」への接続方法ですが
契約する通信会社が「フレッツ光」でなければならない
というわけではありません。
ダウンロード環境が整ったら
つぎのアプリをAppStoreで探してみてください。
「 Noteshelf 」
写真が取り込めて、手書きができる無料のアプリが
多数ありますが、このアプリは有料です。
なぜこのアプリをおすすめするのか。
手書き入力にストレスがない という点が一番の理由です。
さらに、撮った写真はipad本体に残るので
何度も使うことができたり、他のアプリでも使うことができます。
(本体に残らないタイプのアプリもあります)
インターネット上に保存できる
ノートアプリと連携させることで、
インターネット通信を通じてどこからでも
ノートを振り返ることができます。
(その操作が比較的簡単です)
※ 「 Evernote 」(無料)
▼ 他にも無料なのに優秀!というものでは
・ 「 NoteAnytime 」
・ 「 Skitch 」
というアプリもあります。
また、参加者のイスや机がいつも決まっていて
移動等動きがない場合は
・ 「 LessonNote 」
http://lessonnote.com/jp/もおすすめです。
ただし、無料バージョンは印刷等できないので
ちょっとおしいです。。
個人的には【いまのところ】
「Noteshelf」の手書き入力の軽さに
勝るものはない!と感じていますが、
それは個人的な感覚ですし、
「NoteAnytime」あたりも
バージョンアップして使いやすくなったり
しているので、1年後くらいには
「NoteAnytimeが最高」と言っているかもしれません(笑)。
私が記録を目的としたアプリを選ぶ時に
重視していることは、
・ 手書きができるか(細かい文字も書けるか、もたつかないか)
・ 写真が簡単に縮小・拡大・回転・移動できるか
(その場でとったり、以前とったものを再活用できるか)
・ 「Evernote」と連携しているか
です。
■ 活用事例
百聞は一見にしかず なので、
こんなふうにメモがとれる、という事例を
お見せします。
このように、記録者は模造紙に書かれたことを
このように分析した、というものが見えるようにできたり
写真では捉えられない
つぶやき(音声情報)を添えながら
ここでこんなことやっているのは
こうだからじゃないの?と感じたことを
メモしておくと
これはこの人に偶然起こったことだけれど
こういう時間も予めつくっておくと
他の人ももっと深められそうだ、
というプランができてきたりしますね。
さらにこのあと、このノートを
「 Evernote 」に送ることで
思い出した時にいつでもノートを振り返ることが
できたり、ノートを他の人と共有できたりします。
* * *
そもそもなぜ私がこの方法を採用しているのかというと、
協同で授業や研修を開発したり
授業の支援をしているときに、
実態に基づいた気づきを残す必要性を感じたためです。
ただの思いつきにすぎない場合は
「なんでこんなふうにやろうと思ったんだっけ」
となることも多いです。
一体何をみて?という根拠を残しておくことで
一方的な感覚に基づいた判断や提案ではなく、
他の人から見た時に「え、そうですかね?」という
反証の余地も残すことができます。
「この場面は私はこうみえたんですが」
という話がしやすくなります。
実態に基づいたものをつくるためには、
一つの場面について多様な見方から検討することが
必要な場合もありますよね。
人は(悪気はないけれども)思い込みをするので、
この過程はとても大事なことだと思います。
とくに学校教育においてipadは
「学習者が使うもの」
あるいは、
「レクチャーする人が使うもの」
という認識が強いと思いますが、
こんなふうに授業や研修の開発者・運営者が
観察ノートをつくるときにも使えます。
ipadをプロジェクタにつなぐだけで
すぐに検討会ができます。
(2・3人だったらipadの画面だけでもじゅうぶん)
「 いま教室中を回ってみると
こんな場面がみられました。
それはこんなふうに見えました。 」
とノートアプリのペンツールを使いながら
参加者にフィードバックするときにも使えますよね。
また便利なものや使い道をみつけたら
ご紹介します。