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2013/07/22

ipadを使って授業や研修の観察記録をとる

Tweet ThisSend to Facebook | by:望月

毎日暑い日が続きますね。
学校の先生方は、成績をつけたり大変な時期でしたね。
(大学はこれからですね)
体調等くずされていないでしょうか。

一区切りついて、休む間もなく、
さらによい授業や研修にするために
すでに準備をすすめられているかもしれませんね。

そんなことの一環で、

授業や研修でipadを効果的に使う方法が知りたい

というお声を時々伺います。

使い道は大きく分けて二つあるのではないかと思います。

ひとつは、レクチャーや学習のために使う方法で
もうひとつは授業や研修そのものを記録するために使う方法です。

今回は、あまり紹介されていない後者の使い方について
触れてみたいと思います。

 * * *

「記録するなら写真や動画とったりするだけで十分だ」

と思われているかたも多いかもしれません。

そうですね、ipadには
写真や動画の記録や、音声録音ができるという
強みがあり、それらによって、
授業や研修の変容を記録することができます。

しかし、たとえば、そこに
「改良する」という目的が加わったら、
それ以上の情報が必要ですよね。

記録者の解釈です。


■ 改良のために写真に解釈を加える

なぜその場面を撮ったのか。
記録者は何を写し取ったのか。

たとえばその日の内に
授業や研修のコンテンツが修正されるのであれば
記録の解釈を加える必要はないでしょう。

しかし、数日たつと忘れてしまいませんか??

あれ? この写真はなんだったっけ?

みなさんならどんな方法で
このような状態を防いでいらっしゃいますか?

付箋紙にメモしたり
ノートにメモしたり。。

メモをとることが多いのではないでしょうか。
パソコンで入力する人もおられるかもしれませんね。

でも、慣れていないとタイプミスをしたり
結構時間がかかってしまって、
結局「手で書いたほうが速い」となることもあります。

その場で撮った写真に手書きでメモをすることができたら
迅速に、かつあとで見返してみてイメージしやすく
メモをとることができそうですよね。

ipadはそれを可能にします。


■ おすすめのアプリ

ipadを購入したらすぐに写真と手書きメモができるのかというと
そうではありません。

それを可能にするアプリをダウンロードする必要があります。

アプリをダウンロードする方法がわからない場合は、
▼次のページが参考になると思いますので、ご紹介します。
※ 日経BPというアプリをダウンロードする方法が書かれていますが
  今回紹介するアプリを起動させるためには
  日経BPのアプリが必須というわけではありません。

ipadをインターネットに接続するための
設定の方法から知りたい場合は、
▼次のページが参考になると思いますので、ご紹介します。
※ 紹介したページは「フレッツ光」への接続方法ですが
  契約する通信会社が「フレッツ光」でなければならない
  というわけではありません。

ダウンロード環境が整ったら
つぎのアプリをAppStoreで探してみてください。

  「 Noteshelf 」

写真が取り込めて、手書きができる無料のアプリが
多数ありますが、このアプリは有料です。
なぜこのアプリをおすすめするのか。

手書き入力にストレスがない という点が一番の理由です。

さらに、撮った写真はipad本体に残るので
何度も使うことができたり、他のアプリでも使うことができます。
(本体に残らないタイプのアプリもあります)

また、「 Evernote 」という
インターネット上に保存できる
ノートアプリと連携させることで、
インターネット通信を通じてどこからでも
ノートを振り返ることができます。
(その操作が比較的簡単です)

※ 「 Evernote 」(無料)


▼ 他にも無料なのに優秀!というものでは

・ 「 NoteAnytime 」

・ 「 Skitch 」

というアプリもあります。

また、参加者のイスや机がいつも決まっていて
移動等動きがない場合は

・ 「 LessonNote 」
http://lessonnote.com/jp/

もおすすめです。
ただし、無料バージョンは印刷等できないので
ちょっとおしいです。。

個人的には【いまのところ】
「Noteshelf」の手書き入力の軽さに
勝るものはない!と感じていますが、
それは個人的な感覚ですし、
「NoteAnytime」あたりも
バージョンアップして使いやすくなったり
しているので、1年後くらいには
「NoteAnytimeが最高」と言っているかもしれません(笑)。

私が記録を目的としたアプリを選ぶ時に
重視していることは、

・ 手書きができるか(細かい文字も書けるか、もたつかないか)
・ 写真が簡単に縮小・拡大・回転・移動できるか
(その場でとったり、以前とったものを再活用できるか)
・ 「Evernote」と連携しているか


です。

■ 活用事例

百聞は一見にしかず なので、
こんなふうにメモがとれる、という事例を
お見せします。


このように、記録者は模造紙に書かれたことを
このように分析した、というものが見えるようにできたり



写真では捉えられない
つぶやき(音声情報)を添えながら
ここでこんなことやっているのは
こうだからじゃないの?と感じたことを
メモしておくと

これはこの人に偶然起こったことだけれど
こういう時間も予めつくっておくと
他の人ももっと深められそうだ、
というプランができてきたりしますね。




さらにこのあと、このノートを
「 Evernote 」に送ることで
思い出した時にいつでもノートを振り返ることが
できたり、ノートを他の人と共有できたりします。

 * * *

そもそもなぜ私がこの方法を採用しているのかというと、
協同で授業や研修を開発したり
授業の支援をしているときに、
実態に基づいた気づきを残す必要性を感じたためです。

ただの思いつきにすぎない場合は

  「なんでこんなふうにやろうと思ったんだっけ

となることも多いです。

一体何をみて?という根拠を残しておくことで
一方的な感覚に基づいた判断や提案ではなく、

他の人から見た時に「え、そうですかね?」という
反証の余地も残すことができます。

「この場面は私はこうみえたんですが」
という話がしやすくなります。

実態に基づいたものをつくるためには、
一つの場面について多様な見方から検討することが
必要な場合もありますよね。

人は(悪気はないけれども)思い込みをするので、
この過程はとても大事なことだと思います。


とくに学校教育においてipadは

「学習者が使うもの」

あるいは、

「レクチャーする人が使うもの」

という認識が強いと思いますが、


こんなふうに授業や研修の開発者・運営者が
観察ノートをつくるときにも使えます。

ipadをプロジェクタにつなぐだけで
すぐに検討会ができます。
(2・3人だったらipadの画面だけでもじゅうぶん)

「 いま教室中を回ってみると
  こんな場面がみられました。
  それはこんなふうに見えました。 」

とノートアプリのペンツールを使いながら
参加者にフィードバックするときにも使えますよね。


また便利なものや使い道をみつけたら
ご紹介します。


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