授業の感想
(担当:西之園晴夫、2004年度秋学期分)


1. 清水利沙【教育学科2回生】

(1)チーム学習について

 教育方法学の授業は、今まで受けてきた講義とは全くちがう講義だったので、毎週新鮮な気持ちで受けることができた。私にとって「教育方法学」は“おもしろい授業”であったが、それと同じくらい“こわい授業”であった。
実は私はチーム学習があまり好きではない。なぜかというと、これまでにしてきたグループ学習は、いつも「やる人」と「やらない人」に別れていて、「やる人」は「やらない人」の分まで作業をしなければならなかったからだ。それなのにその成果を発表するときは「やらない人」までまるで作業を積極的にやったかのような顔をしていることも許せなかった。しかし今回この授業を受けて、今まで受けてきたグループ学習はその方法に問題があったのではないか、と考えるようになった。規範や係などを決めず、形だけの「チーム」となっていて、これからお互いを高め合って学習していくチームとして成り立っていなかったのだ。今回のチーム学習も最初は不安があった。メンバーは同じ学科の仲間とはいえ、あまり親しく話したことがない人もいる。それぞれの考え方が異なる中で一つの「理想の学校」が構想できるものなのかも不安だった。その不安は的中し、前半はスムーズには進まなく、やはり「やる人」と「やらない人」に別れてしまった。しかし、「チーム機能不全診断テスト」などでチーム学習について振り返り、反省することができ、メンバー内で信頼関係ができてきた。後半はお互いの得意分野を活かしあってうまく学習ができたように思う。
 チーム学習は、「チームでするのだからそれぞれが少しずつ手をぬいても大丈夫。」というものではない。チームでやるからこそ一人ひとりの責任は大きく、一人が手をぬいたり欠席したら、それはチーム学習に大きく影響するので“こわい授業”だった。個人が100%の力を持ち寄るのは当たり前で、120%ぐらいの力を持ち寄ってそれをチームで精選するぐらいがちょうどいいのかもしれない。
今回のチーム学習で学んだこと、得たものは今後社会で働いていく上で役立てると思う。今後の大学生活でも活かしていきたい。


(2)評価し合うことについて

 この講義では自分たちの発表の態度や内容を評価してもらったり、自分のレポートを評価してもらったりと、自分以外の他者に評価してもらう機会が多かった。これまでにも自分の発表を評価してもらう機会は何度かあったが、それは「発表のおまけ」のようなものだった。この授業では、評価は問題点を検討し、改善していくための重要なプロセスの一つであり、そこから高めていくことができた。ただ単に構想内容を修正するだけでなく、「どうして伝わらなかったのだろう…」と発表の方法についても考えることができた。自分たちの考えを他者にわかりやすく説明することには技術が必要だということがわかった。
 自分のレポートを評価してもらうというのもとてもいい経験になった。レポートは自分か提出先の先生しか見ることはなく、提出したレポートは点数となって返ってくるので、何がよかったのか、何が悪かったのか、どの辺りをもっとどうすべきかがわからなかった。私はそのことを常に疑問に思っていた。Aの評価をもらっても、自分のレポートのどこが良かったのかわからず、Bの評価をもらっても、自分には何が足りなかったのかが全くわからない。これでは自分のレポートを書く力が伸びず、また同じことを繰り返すことになる。直接先生に聞きに行こうかと思ったことさえある。
 この授業で初めて自分と先生以外の第3者にレポートを見てもらい、評価してもらうことによって得るものがたくさんあった。自分では満足のいくものであっても、他者にとっては不十分な点や、自分では気づくことができない点を指摘してもらえた。そこからレポートを練り直すことができた。「私が求めていたのはこれだ!」と感じた。評価はいいか悪いかを決めるだけのものではなく、そこから学んでいくためのものなのだと実感した。


(3)l-supportについて

 l-supportは今年初めて利用したが、「すごいシステムだな」とただただ驚いた。何度か質問をしたが、すぐに返信していただいたのでとても助かった。教材創庫も参考になるものがたくさん入っていて、課題をするのに非常に役立った。
 ただ、私たちの班は掲示板などをうまく使うことができなかったのが残念である。これを使ったら、グループ学習がもっとスムーズに進んだように思う。今後l-supportを使う機会があれば、もっとうまく利用したい。
 これからの学校教育では、このようなコンピュータを活用した教育が多く行われるようになるだろう。いい点・悪い点を踏まえた上で、子どもたちに便利な利用方法を伝え、楽しい取り組みや学習活動を行いたい。


(4)保育所・幼稚園用の課題について

 教育学科の人は小学校教員免許を取る人が大半であることからか、教育学科全員で受ける講義は小学校教育をメインとしたものが多かった。正直に言うと、「なぜ小学校のことばかりなのだろう。幼稚園教諭や保育士を目指している人のことも考えてほしい。」と感じることもあった。もちろん幼児教育を学ぶにあたって、小学校以降の教育について理解することは必要なことである。しかしどうしても物足りなさを感じてしまうのだ。
 この講義では、「理想の幼稚園」を構想することができ、また保育所・幼稚園用の課題が取り組めてとても楽しかった。興味のある分野であり、ある程度の知識も持っている分野だったので学習がしやすかった。それだけでなく、小学校の課題は幼稚園や保育所の課題でもあり、幼児期が小学校以降の学習の基盤となることもわかった。自分の中の幼児教育の知識の幅が広がった。今後も、たとえ少数であっても、幼児教育を学んでいるひとにむけた課題を示していただきたい。


2. 得能香織【教育学科3回生】

 この講義は、驚きの連続だった。1つは、配布される資料がルーズリーフの形になっていたことである。これはありがたかった。2つは授業形態である。今まで受けたことのない授業だった。学生がグループを形成し、各々の性格にあった役割を分担し授業を進めていった点がとても新鮮であった。また、各個人の仕事がきちんと決まっていたのでとてもスムーズに活動が進んだ。編入前の学校でもこのような授業はなかった。3つはl−supportの使用である。このようなシステムがあり、いつでも授業を振り返ることができるという点がとても便利だった。そして、l−supportのおかげで、いつも教育方法学が頭から離れなかった。
 この中でも、やはり授業の形態が一番驚いた。そこで、最後に、一番苦労し、印象深いポスターセッションについて感想を述べたいと思う。


◎ポスターセッションについて

 ポスターセッションを経験して、発表者と、聞く側の態度を再考することができた。発表するにあたって、どのように説明すれば分かりやすいか、どんな資料が見やすいのか、聞く側は、意見や質問の仕方に気をつけるべきだと感じた。
 質疑応答の際に、皆、自分たちが構想した学校が一番だと思っているのは重々承知だが、ほかのチームの構想した学校も認めるべきだと感じた。自分の考えとは違うところがあれば、重箱の隅をつつくように聞き、責め立てる。大人気ないなと感じたことが多々あった。粗探しをするために、他人の意見を聞くのではなく、他を認めることを前提とし、話を聞く態度が必要であろう。
 このような、意見を言う場では他を非難し排除するのは好ましくないと考える。「やさしくしなさい」とは言わないが、親切に意見を言うのも大切ではないのかと感じた。
 ポスターセッションを通して適切な態度とは何か改めて考えさされた。


3. 本吉仁美【教育学科2回生】

 初めてチーム学習を取り入れての課題に取り組みましたが、振り返ってみると個人学習よりも多くのことを学び、得たように感じます。初めのうちは皆様子をうかがっていたのもあり、なかなかグループの中で意見が飛び交うことは少なかったのですが、“理想の園”というものに向けて、各々の思いを出し合い、共有していくことで、思いが一つになり、すばらしい園を構成することができました。
しかし難を言えば、幼稚園を構想しているチームが存在したのにも関わらず、課題においては幼児教育のチームに対しての配慮があまりなかったように感じました。


●チーム学習における長所と短所

長所

 ・メンバーの長所や短所を発見することができ、自分を改めて見つめ直すことができる。
 ・“仲間”の良さを再確認することができる。
 ・メンバーの考えを理解し、協力して課題に取り組むことから相手を尊重することが出来る。
 ・前よりも冷静に物事を捉えることができるようになり、適切な判断ができるようになる。
 ・お互いに意見を交換し合ったりする中で、相手に共感等を求めたい欲求が、前よりも言語能力を磨くことにつながる。
 ・自身の自己肯定感を高めることができる。
 ・近年の教育問題に対しての自身の考えが深まる。


短所

 ・話し合い等の時間を皆で合わせるのが大変。
 ・他人任せになる可能性が高い
 ・自分の思いと反するものが全体の意見として採用されることもある。


4. 阪口典子【教育学科2回生】

 エルサポートを使った授業は始めてだったので、戸惑った。最初、掲示板を使った、チーム内の連絡のやりとりはあませず、それよりは個人のアドレスを使ったやりとりが多かった。しかし、授業が進むにつれてグループで課題をする時間が取りづらくなってくると、掲示板をうまく使うことで今までよりもスムーズに課題が進むことがわかった。なかなかチーム全員が同じ時間をあけるということは難しいので、とてもこの方法は役に立った。
 何人かのグループで協力し合って学習するこということは、これまでも何回かしたことがあるが、今回のチーム学習は本当に学習といえたと思う。
 一人一人が自分の考えを出し合い、それに対して評価したり、意見を交換したりすることが、自分だけではきづかないことを発見できたり、同じ問題に対してもまったく違った観点からの見方を知ることができた。
 チーム学習の利点はチームのメンバー一人一人の意見を交換することで、よりテーマの内容を深めることができたり、役割を分担してスムーズに学習を進めることができることである。しかし、実際にチーム学習をしてみて、一人一人が自分の役割に責任を持っていないと学習はなりたたないと感じた。
 例えば、あるテーマに関して個人でレポートを考えてくるという課題を一人でも中途半端なものを作ってきたりすると、その時間の活動が進まないだけでなく、雰囲気もよくない。反対に、一人一人が自覚を持って、自分なりに学習してくると、討論するときも、様々な意見がでてくるので、活動がしやすく、学ぶものも多いと思う。チームはグループとは違うということを授業のなかで聞いたが、そのとおりであり、人数が多いから、一人くらい適当でもどうにかなるとか、楽しくできればそれでいいといったことはチーム学習では通用しない。この教訓を教師になったときに、教師同士の関係や子どもたちのチーム学習の指導に生かしていきたいと思う。


5. 小路亜希【教育学科2回生】

 方法学の授業は大変だと聞いていましたが、大変は大変だけど、自分自身グループ活動でこんなに共通のテーマについて話し合ったり、協力し合って調べたりした実感があるのは初めてだと思います。改めて、この大学でこのメンバーで勉強できていることが本当に恵まれていると思います。はじめのチーム発表からはや半年、チームのメンバーを聞いたときはもちろん全員のことは知っていましたが、個性的なメンバーばかりだったのでどんな半年になるのだろうと楽しみにしていました。メンバー一人ひとりが自分の意見を持ち、お互いぶつかり合いながらも、自分に持っていない考えや知識を得ることもできた。
 班で話し合いをする際に大切だと思ったことは、どのような話し合いでも、うまく話の流れを進行する役が必要であるということ。また、話し合いでは常にしゃべっている子とあまり意見を言わない子を作らないような雰囲気にしなければならないということが必要だと思った。私のグループは自分の意見をみんなそれぞれがもっていて、人の意見を聞くことで大切なことに気づかされることができたりと、本当に話し合いの意義がわかった、貴重な講義になりました。職場に出ても話し合いの活動は子どもとの中で、また教師同士でといった、たくさんの場でありますが、今回のチーム活動と話し合いのよりよい進め方を生かしていきたいと思います。


6. 西村光代【教育学科2回生】

 私がグループ学習を本格的にしたのは大学に入ってからだった。教育学科の授業の中には何度かグループで課題に取り組むことがあった。しかし、それは内輪で好きな者同士の3〜4人で構成され、結果的にも個人で分担したものを持ち寄りまとめるといった形のものになっていた。
 今回、「教育方法学」の授業を受けて、今までのグループ学習は本来の学習の意義とは違うものだったかもしれないと感じた。みんなが同じ課題に取り組み、話し合い、そこからまた自分の学習の幅が広がる。この学習方法は素敵だった。時に、授業中だけでは話がまとまらないことも多々あり、更なる話し合いを必要とした。しかし実際にはメンバーみんなが別の時間に集まることが容易ではなかった。そんな時にl−supportがとても有効的であり、私たちは掲示板を利用し、意見交換を何度もした。
 この際、問題点としてl−supportは携帯からも見ることができ、便利ではあったが、長文には適していないのではないかと感じた。自宅でパソコンを利用できない場合、携帯で何度もログインして書き込む作業はとても大変だった。
 全体を通して、自分で学習することの大切さや、人との協力においての責任など、普段の授業からは学べないことを多く得られた。また、他の人の意見を聞けることで、自分にはなかった発想や考え方を知ることができ、視野が広がり、考えが深まった。係りの分担があることで、責任感と同時に存在意義のようなものを感じることができた。自分がチームに貢献できていると確認でき、自信や喜びに繋がったといえる。


7. 石井寛子【教育学科2回生】

 この講義を受講して、一番に思ったのは、『変わった授業だな…』という事である。今まで大体の講義は自分ひとりの力によって受講してきたし、レポートももちろんの事、一人きりの考えによって提出してきた。そんな形式に慣れていたからか、なかなかこの授業形態に馴染めず、苦労した。授業時間外で話し合いの時間を取ろうとなった時に、なかなか皆の空き時間がかぶらず、話し合いに参加出来なかったり、的確な意見を他の班員の人に述べることが出来なかったのが、班員の皆に大変申し訳なく、自分の中で大きな後悔として残っている。
 例えば、今までは自分の思う通りに意見や考えを文章にしていればよかったものを、人の考えも考慮して結果をだしていかなければならないのだから、本当に最初はどうして進めていけばいいのか、さらに、どの考えを採用してグループの回答とすればよいのかなど、戸惑う事ばかりで毎週の授業は毎回とても焦った記憶がある。
 この授業を通して初めてグループ学習の困難さを知ったわけだが、これから私達が出て行く人間社会、特に会社などにおいては、個人の意見というよりも、団体としての意見、すなわち会社としての意見が求められている傾向にあると言えるだろう。それを考えると、今こんなに困難に捉えているグループワークは、将来私達が働くであろう職場でも大いに必要なものであり、大変有意義な事柄であると考える。その様な大変貴重な機会を与えていただき、有り難く感じると共に、これからしっかり集団での話し合いに積極的に参加していきたいという思いが強くなった。これからはさらに、自分ひとりでなく他の意見も尊重する事の出来る自主性を養っていきたい。


8. 則武千裕【教育学科2回生】

 この講義は私にとって様々な考えを話すことや聞くことができ、とても学び多い物となった。私のチームは皆、真剣に、そして積極的に意見を言い合えたので、よかったと感じる。時には意見の違いから言いあった事もあったが、その分大きな学びとなり、チームの仲が深まったように思われる。仲の良い友達と意見を話し合う事はよくあるが、あまり話したことのない人や初めての人とは、なかなか自分の意見を言い合う機会が少ない。だから、楽しく、勉強になった。
 複数の人と話すことで、ある一つのテーマで色々な方向に広がっていくすばらしさにも驚いた。一つの話がこんなにも多くの意味をもっているのだと気づいた。
 最初からしっかりした計画があって、その流れにそって授業を受ける事ができたので、見通しを持って望む事ができた。また、レポートも何度か提出があったので、前もって取り掛かる事ができた。そのレポートを他人に見てもらうこと、他人のレポートを見ることで、発見した事がたくさんあった。
 今回、私たちのグループは掲示板で確認するより個人の携帯に連絡した方が確実であるという理由からあまり掲示板を活用しない結果となってしまった。しかし、エル・サポートで様々な情報を得ることができたので良かったと思う。
 私たちのグループは円滑に進めることができた方だと思うが、やはりチームのレポート提出期限までにあまり時間がなく、「早く進めないと」と思うものの、チーム全員が集まれる日がないと困り、焦った時もあった。私たちは二つの日に別けて話し合い、お互い合わせるという事をしたのだが、やはり皆の意見を聞きたいと思ったし、話しの内容も分からないところもあり、それを尋ねて仕上げると少し手間がかかった。もう少し余裕がほしいなと思う課題が最初の方でいくつかあった。そうすれば、もっと意見が出てきて、より大きな学びになるように感じる。
 方法学の授業を通し、数々の事が考えられ、自分なりにも深められたので、よかった。チーム学習でなければ、できない学びがたくさんできたように思っている。


9. 白石美幸【教育学科2回生】

○学習のテーマが好き!

 「理想の学校を構想しよう」というテーマは私にとってとても興味あるものだった。自分の今までの学校生活を振り返り、「こんな学校だったらいいのに」とか「こうしたらもっとよくなるのに」と考えるのは楽しかった。しかし、チーム学習や発表を通して、学校を構想する難しさを実感した。「学級崩壊をなくしたいなら教員を増やせいい」と単純に考えるけれど、人件費の問題だけでなく、一人一人の教師の役割や、学校全体の職員配置なども考えなければならない。今まで気づかなかったことを発見できた。理想の学校から、学校について深く考えることができ、発展した学習をすることができたと思う。


○教材・教具が豊富!

特にワークシートの内容が豊富でよかった。それを見て、今日の講義はこんな目標でこんなことをするのだとわかったし、資料も参考になった。またLサポートを活用することによって、情報を集めることができ、レポート提出がスムーズにできた。掲示板によってチーム学習がすすめやすかった。


○講義の時間配分をもっと考えてほしい。

講義の時間中で、チームで十分話しあえる時間がもっとほしかった。私のチームは講義外に全員で集まれる時間がほとんどなかったので、数人で集まって話しあいをしたり、掲示板を活用したりした。でも、直接みんなで話す時間があまりとれなかったのが残念である。あと、発表の質疑応答の時間を増やしてほしい。


チーム学習について

○相手を納得させることは難しい。

一回目の発表後、私たちは反省した。チーム内の話し合いが十分でなかったので、理想の学校についての自分たちのしっかりした意見をいうことができなかったし、聞き手を納得させることができなかった。その失敗を繰り返さないために、二回目の発表に向けては十分な話し合いに時間をかけて、自分たちの考えをまとめることができた。そのため、私たちの学校を理解してくれる人が増えた。そのことはとても嬉しい。しかし、相手を納得させる力は私にはまだ足りないと思う。自分の意見を相手に伝えることも難しいと思う。


○チーム学習をしてよかった!

チームのみんなが自分の意見を出し合い話を進めていくことで、自分の考えを広めることができた。また一回目の発表の失敗によって、チーム一人一人の気持ちがひとつになったと思う。意見交換が活発になり、相手の意見に対する批判もできるようになった。また、今まで話したことがなかった子とも仲良くなれたので嬉しい。


10. 片山祥寿【教育学科2回生】

学校の構想について

 KJ法を用いて意見をはじめに出し合ったのでみんなの意見で関連しているようなところも見え、自分達なりの理想の学校が作れたと思います。自分では考えもしないことを相手がどんどん言ってくれたので、その気付きに驚き感心させられていました。また、それぞれに役割が与えられているために、チームで誰かだけが無責任になるということもなく、グループの仲も良くなっていきました。学校の構想から入ったのはすごく良かったと思います。


学力低下についての話し合いについて

 学力低下についてみんなが知っていることを互いに出し合って協同的な学びができました。また、レポートで国語科か算数科のどちらかをやってくるということでそれぞれの内容も濃く、かなり多くの意見交換ができました。なかでも、同じような力を向上させたくてもアプローチの仕方が違い、お互いの意見を交換ができたのはすごく良かったです。


この講義についての感想

 ともかく課題が忙しかったです。また、グループ学習なので授業外の時間に集まることも多く、そういう意味でも忙しかったです。ですが、先の二つで述べているとおりここまで徹底してグループ学習をしたのは初めてだったので、すごく勉強になりました。


11. 堀和寛【教育学科3回生】

 正直、結果としてこの方法学が、後期日程の中でもっとも苦戦した講義となりました。方法学の授業が始まってすぐにチームわけがされ、そのチームとともにその後の活動をしたわけですが、チーム課題としてだされた最初の課題から苦戦のし通しでした。私のこれまでの経験では、一人で構想していたことをチームのメンバーと交換し合い、すると今までより出てこなかった案が出てきて、さらにいいものへと繋がっていく・・・チーム学習とはそういうものでした。けれども、今回課せられた課題は、チームの誰もが何をやっていいかもわかってないし、授業中だけでは時間が足りないから、空き授業時間を調整しあってしなければならないけど、全員が集まれる時間がない。方向性が定まらない上に、それでもチームとしての案をまとめなければならないし・・・・しかも、最初のチーム課題をクリアした次からは、個人レポートとチーム課題とを両方こなしながらしなければならないし、その個人レポートも内容が複雑で・・・・この方法学の苦労を挙げればみんなきりがないかもしれません。出会うたびにみんな方法学が方法学が・・・特に最終レポート締め切り直前はすさまじいものだったと思います。
 けれど、それだけやって仕上げたこの最終レポートは、まだまだ荒削りで、レポートとしては仕上がりきっていないものかもしれないけど、自分の中では今までにないくらいのいいレポートに仕上がったと思っています。ここまで推敲して仕上げたこのレポートを見ると、いつの間にか分けのわからない自信がついているような気持ちがします。
 チームとしても、最初は考えが合わず、まとまってすることも困難を感じたけれど、いつの間にかチームワークを持った、いいチームになっていました。
 初めは何のためにやっているのかわからず、おっくうに感じているばかりだったけど、今はこの方法学に確かな達成感を感じています。これからも後輩たちに、こういった苦労を重ねて、何かをつかんで成長していってもらえるような、そんな講義であり続けてほしいと思います。
 半年間、ありがとうございました。


12. 有岡瑛太【教育学科2回生】

 本講義の感想であるが、正直言って、最初はすごく戸惑ったということがホンネである。チーム学習といっても、今までのように仲のよいものどうしが組んで行うものではなく、アトランダムに選ばれたメンバーの中で、自分は本当にやっていけるのかと、思っていた。
 しかし、回を重ねるごとに、少しずつではあるが、チームとしての方向性が見えてき、二度にわたる発表では、一応ながら形にはなった。ところが、チーム学習という点では、上でも述べたようにあまり機能しているとは呼ぶにほど遠いものであった。本格的なチーム学習は、今回の講義が初めてであった。その中で、チーム学習が円滑に、またうまく機能するための方法を、私が所属したチームから、反面教師ではあったが学びとることができたように思える。
 さまざまな視点から、教育について考えることができ、この講義自体については大変勉強になった。他のチームとの意見交換の中で、自分たちが気づかなかったことが、見えてきてよかったと思う。
 希望としては、私たちに主体的にやらせてもらうのは、有り難かったが、もう少しアドバイスが欲しかったかな、と思うのも事実である。
 半年間ではあるが、この講義を通じて、さらに視野が広がったと実感することができ、大変よい経験であったと思う。


13. 安藤夕貴【教育学科2回生

@ 初対面グループでの活動は、いつも一緒にいるメンバーと全く異なっていて楽しかった。グループを作りなさい!となった時には、いつも決まったメンバーとのグループだったが、今回は同じ学科でもあまり話しのしたことのない人たちとグループを組むことができた。最初はどうなることかと思ったが、チームとして最終的にすごく一つになっていたと思う。どこかで言い合いになっても誰かが仲裁をしてくれる、話が反れても誰かが戻す、そんな光景がよく見られたと思う。本当にチームの中に助け合いや支えあいという言葉があふれていたと感じた。そして、この半期の間に私たちC4はすごく仲がよくなったと思う。

A 掲示板をみてもらえば分かると思うが、C4の掲示板はきっと後期教育方法学の中で最もにぎわっていた掲示板ではないだろうか。途中から、せっかく掲示板というものがあるのだからということで一日一回という約束で書き込みを始めた。掲示板では授業に関係ない私生活について、実習・レポートなどに追われている時の励まし、新年のあいさつ、時には真面目な討論もした。たくさんの話題があがった。時間割の都合上、集まる時間が日曜日か放課後しかなかった私達C4メンバーにとったら、あのエルサポートの掲示板はとっても大切な話し合い、交流の場だと思う。また、連絡をとるのに現代ならではの携帯を使用していたのはすごくよかった。連絡係りがみんなに連絡してくれていたおかげで、すんなりと進みました。

B また自分の考えを言葉にすることによって、意見がはっきりとし頭の中でモヤモヤしていたものが深く考えることが出来たと思う。大学ではあまり話し合う機会というものがなく、講義を聞くだけの形が多いなか、この授業は話し合う、自分の意見を大切にできる貴重な授業だと思う。

C また話し合う際、自分の表現方法、言葉の使いかたなどをも考えさせられたと思う

D そして、話し合いでは自分の意見を言うと共に自分の考え方とは違う、異なった教育についての意見が聞けた。C4メンバーは自分の意見を積極的に言う人が多かったおかげで、ものすごく話し合いはすんなりとすすんだ。誰かが言った意見が良かったら、その意見について深く話し合った。一人の意見が、みんなの意見として完成したときには最初の意見が磨かれ最高のものになっていた。

E 各自の役割が決まっていたので、チーム内での存在価値があった気もする。私は司会という立場をやらせてもらい、きちんと自分の責任を果たせたかどうか疑問に残る部分もあるが、本当にみんなの支えがなければ勤まらなかったと思う。他のメンバーも自分の役割をきちんと果たしてくれて、感謝でいっぱいです。
本当に支え合い、助け合いそんな人間的なものを感じることのできた。実際に自分たちがやってこんなにも得るものがあったから、このチーム学習が小学生にも適応できるのなら、ぜひ実践したいと考えている。この授業は、楽しみながら学力について考えることができた本当に充実した授業だったと思う。
 唯一、言うならば課題掲示をもう少し早くして欲しかったという点である。学科が同じでも時間割がなかなか合わず、時間が放課後・日曜日と限られてしまって家が遠いなどで、集まる時間がなさすぎた気がする。もうすこし時間が取れたら、より細かいところまで話し合いが出来たのではないだろうかと思います。
 私は、将来学校のない外国に学校を建てたいと考えている。海外と日本ではやはり少し異なると思うが、今回考えたことをきっかけに、将来設定をすこし始めようかと思った。自分の理想の学校を考え、このようにレポートにすることで自分の考えがまとまっていくのがとても嬉しい。今後は頭の中だけでなく、実際に書いてまとめ少しずつ自分のはっきりとした意見として成り立たせたいと感じている。


14. 小林真代【教育学科2回生】

 大学の講義は個人の活動が多く、チームでの活動は本当に少ない。そんな中、この講義でチームを作り、チーム内での自分の担当を決めてそれぞれがみんなのために役目を果たしていく事はいい経験になった。ほぼ一人一役で、自分が役目を果たさないと代わりをする人がいないので、責任を感じたが、活動中は互いに協力し合って休みの人の分をカバーできたので安心した。
教育の問題について、そのまま議論するのではなく、理想の学校として教育が抱える問題に、どのように対処していくかを考えていくという方法で議論していったので、考えやすくて意見を出しやすかった。理想の学校について意見を出していくと、取り入れたいものが多く出てきて、費用とのバランスが取れなくなってしまった。チームとしては、理想の学校のどの取り組みも削りたくはないものであったので、公立の小学校としては費用の面で実現が難しいものになってしまった。限られた条件の中で、どれだけよい教育をすることができるかを考えなければ、それは実現に近づかないと思った。
 理想の学校について考えを進めていくのに、チームを変えず最後まで同じ人たちと話し合いができてよかったと思った。初めのうちは全員で集まって話し合いをするという方法を取っていたけれど、慣れてくると時間の合う人だけが集まり、他の人は掲示板やメールで連絡を取り合いながら作業を進めていくという方法に変わっていった。他のチームと互いに評価し、意見を交換し合えたことも良かった。これにより、自分たちだけでは気付くことの出来なかった理想の学校の欠点や、良い所、説明が不十分なところなどが分かり、話し合いの続きに生かすことができた。問題の解決策について考えるとき、自分たちでは良いと思って答えを出すので欠点に気付きにくい。そのため、問題は一人で解決しようとせず、他の人に相談したり他の人の意見を聞いたりすることが必要だと感じた。
 希望としては、話し合いや作業中心の講義であったのに、机と椅子が固定されていて、みんなと顔をあわせての話し合いがやりづらかったので、机や椅子が自由に動かすことができる場所で講義を受けたかった。


15. 田辺俊英【教育学科3回生】

「理想の学校をつくる?どんなんやろ?おもしろそう!」これが、本講義を始めて受けた時の気持ちでした。これまで教育学の講義やテレビなどを通して、学校には○○が欠けている。こういう授業をしなければならないといったことを聞いたり、受けたりしてきましたが、それらを自分で吟味し、自分たちが理想とするものに近づくよう模索していくのは初めての試みでした。チーム学習をしたのも初めてで、みんなで意見を交わし、まとまらなければ、再検討。この考えをみんなに伝えるにはどうしたらいいのだろうかと考えることもよくありました。本学へ編入学する前の他学部で学習してきたこと、本学で学習したことを存分に生かして学習を進めていきました。今までストックしてきた新聞や資料からチームの課題克服の手掛かりになりそうな情報を集め、メンバーに話したりしました。講義外での学習もしばし行われるなど、少しずつ理想の学校を築いていきました。大変で、忙しかったですが、逆に言えば、それだけ充実していたということなのでしょう。チームとしては、最高のものでした。助け合い、励まし合い活動をしていきました。三回生ということもあり、二回生と打ち解け合えるか不安でしたが、学習の始めに名前覚えゲームをし、仲良くなれたことでうまくいきました。
 自分の書いたレポートをメンバーが評価するのは、ドキドキでしたが、改善点を書いてもらい嬉しかったのは、コメントの書き方の説明文が大変良いものであったからだと思いました。チーム学習の進め方に対する先生の考え方(小レポートからグループレポートへ繋ぎ、発展させる)というのは、今後の学習の参考にしていきたいです。これをすることで、メンバーの一つの物事に対する見方と自分の見方の着眼点の違いなどから、問題発見、検討を行い、チーム学習が広がりをみせたからです。
 『陽葉月小学校』のレポートは、私の宝物です。でも、このチーム学習を思い出として終わらせることなく、教師になった際は、ここで培ったノウハウを「即、実践!」していきたいです。


2005.3.19更新

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