ユビキタス学習組織支援システムについて

ユビキタス学習とは

ユビキタスとは、いつ、どこにいても、パソコンをはじめとした情報機器や情報ネットワークが活用できる環境の事を言います。これまで、パソコンを完備した情報学習室でなければ実現できなかったような学習活動が、ユビキタスを利用することによって少人数から大人数まで、個人学習からグループ学習まで、対面学習、遠隔学習の別を問わずに可能になります。本研究所が提供する「ユビキタス学習組織支援システム(The Ubiquitous Learning Organization Support System)」(ULOSS)は、ユビキタスを有効に活用することで、初等教育から高等教育まで、そして専門教育や実務研修、生涯学習にいたるまで、自律的な学習をシームレスにサポートする新しい学習支援システムを可能にします。

学習する組織とは

各自が、自分の学習目的を明確にさせ、その目的を実現するまでの学習計画を自分の状況に応じてたてることができ、自律的に学習を管理することができます。もちろん、ネットワークを通じて、指導者とデータが共有されていますので、学習者が指導者に相談する際の資料として活用され、指導者のアドヴァイスも的確に行えます。

教える教育から、まなびを拓く学習支援へ

学校の授業でも、各種研修においても、これまでは、限られた時間で、いかに効率的に、また量的、質的に知識や技術を「教える」のかが重要視されてきました。しかし、そこで教えられた知識や技術が個々の目的や仕事に即役立つのかといわれると疑問が残りました。私たちは、日々様々な問題に当面し、その解決に向けて主体的、創造的に取り組んでいかなければなりません。自律的学習とは、学習者が目的意識と自発性を持って自らの「まなびを拓いていく」ことなのです。学習者が常に問題意識をもち、その解決に向かうような「まなびを拓いていく」能力を支援することが重要なのです。

チームワークのシームレス化

個別学習だけでなく、むしろ少人数のグループ学習の方が自律的学習には効果的です。実際に対面しておこなう学習だけでなく、それぞれが別の場所に離れているような場合でも、シームレスにグループワークが継続できます。もちろん、ユビキタス利用ですから、パソコンが無くても、携帯電話や PDA のような携帯端末さえあれば、どこにいても学習活動が行えるのです。

あらゆる学習形態に対応した設計が可能

学習を構成するものには、「どのような意味があるのか」「どのような活動をするのか」「どのような内容なのか」「どのような環境で行うのか」「どのような道具を用いるのか」「どのような成果を期待するのか」といったことがあげられます。これらを明確にさせた分析によって、学習者が自らのコンピテンス(実力)を高めていくことのできる、適切な学習支援システムを設計することができるのです。

自律的な学習を実現しうる、あらゆる学習形態に対応し、設計することができるのも、この ULOSS の重要なポイントとなります。


2005.1.1更新

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